さ あ 絶 望 の 時 間 だ

連載で読んでいた時の絶望感を思い出してしまった。
アニメだと1話で纏まってるけど、原作待たされるのがなんとも。
文字通り、来週の展開がどうなるのか胃がキリキリしそうな気分だった。
なおその頃、大学の受験を何ヶ所か受けていた模様(受験<神のみだったのか・・・)。

女神篇でも最大の山場。
ここの出来次第ではアニメ女神篇が無価値になってしまう。
しかし、尺の都合とかを抜きにすれば内容もしっかり凝縮されていて文句の無い内容だった。
(おかげで、感想書くのにめちゃくちゃ時間かかった・・・)

あ、いくら辛い展開だからと言ってこの回で切ってしまうの勿体ない。
最後まで見たらきっと救いはある・・・はずだから。

あらすじ
舞校祭前夜祭でちひろのデートをする事になった桂馬。
桂馬の思惑以上に、攻略は順調に進んでいる。
そして2人は、2人っきりになれる場所へ・・・

誰も居ない場所という事で、向かったのは屋上。
(前から疑問だったが、何で桂馬は暗証番号知っているんだ・・・ハッキング?)

ちひろが話題を切り出そうとするが、会話が続かない。
あぁ、初々しいカップルだなぁ。

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「でも今日は・・・ずっと一緒に居たいって・・・思ったよ。」

モブキャラだったちひろはどこに行ってしまったのか。
半年前まで桂馬の事をゴキブリ男とかって言ってたんだぜ、この子。

そんなちひろを見て桂馬はちひろの肩に手を掛け・・・

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「ちひろ・・・いいか・・・?」

え、ちょ!押し倒してしまうの!?
恋愛の攻略ってキスまでで良かったんじゃないのか!?

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「桂木優しくしてよ・・・わたし・・・初めてだからね・・・」

これ絶対に別の意味だろwww
神のみが少年誌じゃなかったらキス通り越して行ってしまう所まで行っちまう展開だよ!!
てか、ちひろ自身もキスより先の事を連想してしまってる顔にしか見えんwww
しかも初めって・・・え?

ちょっと待て・・・「初めて」って・・・要するに・・・

絶対ウソの付けないこの状況・・・この言葉は真実だ・・・。
ちひろは攻略を覚えていない・・・
ちひろに・・・女神が居ない。


一方の更衣室、歩美が鏡を見ている。

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「アユミ・・・泣くなよ・・・アユミ」
「・・・泣いてないよ」

当たりは歩美。女神(メルクリスウス)は歩美の中にいた・・・。

いや・・・メタな言い方をしたら先に攻略される方に居る訳が無かったんだよ。
それにちひろは良くも悪くも普通の女の子。女神を宿すような個性も無い。
メルクリウスが旅・体育の神と言う時点で歩美に居るのは分かっていたんだよ。
でもさぁ・・・こんなのあんまりだろ・・・

すぐさま、歩美攻略に切り替えようとする桂馬。
てか、押し倒して今からキスの場面から、このすっ呆けは無茶がありすぎる(笑)

しかし・・・桂馬の脳内に疑問が湧く。

一体どういう状態なのか・・・

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「ちひろは・・・本当にボクが好きなのか?」

ちひろがキスをしようと顔を寄せようとしている中、桂馬が尋ねる。

「・・・うん、好き。」

桂馬が何時からと聞くと、春ごろから桂馬の事を気にしていたと答えた。
しかし、その頃と言えば桂馬の事を馬鹿にしてたし、色んなイケメン男子に告白していた。
恋は上書きされるもの。都合がいいと言ってしまえばそれまでだが、現実らしい。
まぁ・・・一歩間違えたら、ぼろくそに叩かれるキャラとも言えるだが。

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「ホントに気になっていたのは、ずっとアンタだったのかも!」

冷静に振り返ってみると、それらしいシーンはあった。
攻略前の現実に絶望してたちひろにとって、現実を何とも思わず生活している桂馬と言う存在。
そんな桂馬を軽蔑していて、憧れを抱いていて・・・恋心を抱いていたのかもしれない。
攻略の時も、ちひろはユー太君よりも桂馬と関わる事を楽しんでいた。

「そんな好きになり方ありえないんだよ・・・攻略もしてない、接点もない、なんでそれでボクが好きなんだよ・・・!?」

完全にテンパってしまっている桂馬。
駆け魂攻略以降も桂馬とちひろは色々な形で関わってきた。
OVAの勉強会、アニメにはなっていないが結の攻略篇や体育祭。
イベントが何回も発生している内に、自然と好意が芽生えるのはよくある事だ。
普通の人間なら簡単に想像がつくだろう。

しかしゲームでは自分からアプローチをしていかない限り、恋は実る事は無い。
ゲームの世界で生きてきた桂馬にとっては理解できない・・・いや認めたくない事なのだろう。

そんな桂馬に対して、ちひろはこう返した。

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「好きになるなんて・・・理由なんかないよ。気が付いていたらもう、好きになってたのさ!!」

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恋は理屈なんかじゃない。ちひろから桂馬へキス。
攻略をしていたつもりが、逆に攻略されてしまった。
桂馬、完全に落とされる。

「桂木は…私の事、好き?」

ちひろは本気で桂馬に恋をしている。
だが女神を見つけ出す以上、ちひろから離れなければいけない。
それにこれ以上自分に関わっていたら、ちひろにも危害が加わるかもしれない。

桂馬は最善かつ・・・最悪の選択肢を選んでしまった。
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「好きな訳・・・ないだろ。」

「え・・・桂木・・・?」

「下らない、ボクは帰る。僕が現実女を好きなると思っているのか?」

「じゃぁ・・・どうして今日、デートしたの・・・?

「こんなの・・・デートじゃない・・・」

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「現実女を騙してやったんだよ、
バーカ」

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うわあああぁぁぁああ・・・

来たよ、遂に来てしまったよ、このシーンが・・・
ここまで言うのかよ!?って連載の時も頭が真っ白になってしまった。

普通の状態なら、桂馬はそもそもちひろとデートなんてしたりしない。
仮にデートしたとしても、結果はどうであれ桂馬は本当の気持ちを伝えれただろう。
この時期に女神攻略をしてなければ・・・最後の女神候補にちひろが含まれていなければ・・・。
とにかくちひろはタイミングが悪すぎた。

桂馬の事を最低とか屑とか言う人も居るだろう。それが正しい。
「鬼」になると宣言し、かのんや女神、そしてヒロインたちを救うための覚悟の結果でもある。
だがそんな自分勝手な理由で1人の恋する少女の心を踏みにじってしまった。
そしてこの楔は・・・女神篇が終わった後も桂馬の心に突き刺さったままである。

てかよぉ・・・マジで先週はハクア関連にして、今週ちひろ編で良かったんじゃね?
Cパートをここで切る展開なら、えげつなさすぎて制作陣を崇拝するわ。
間違いなく各方向から炎上するだろうが・・・。

屋上から飛び出して行ったちひろの後を追う桂馬。
やはりこの男は冷酷な『鬼』にはなりきれない。

だがそんな理由・・・歩美が知る訳が無い。

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「どうして、あんな事言ったの・・・ちひろの気持ちを分かってデートしたんじゃないの!?」

桂馬にとって不意打ちといえる、歩美の登場。もう完全に余裕が無くなっている。
苦し紛れに歩美に告白を仕掛けようとするが・・・

天 誅
「アンタってサイテー!!」

あゆみんの膝の一撃。
流石にこの場面でドM発言なんてできねぇよ・・・。
しかし怒りの表情と同時に。
そんな最低男である桂馬を嫌いになりきれない・・・。

「ホント・・・最低だ・・・」

あぁ・・・これ完全に積みの状態じゃね?
歩美はちひろを振るシーンを見てしまい、好感度は0を通り越して最早マイナスである。
それを元に戻す時間も足りない。アポロからあと3日と警告されて、1日が経過している。
それ以上に桂馬の精神状態がヤバい。まず立ち直れるかどうか・・・

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入浴中の桂馬の所にディアナが扉越しに声を掛けて来る。

「順調だよ。何の問題もない」

あくまで普通に振る舞う桂馬。ああ、もう見てらんない。
誰か桂馬を助けてやってくれよ・・・

と思っているさなか、ディアナが浴室に入ってきた。

dianasanw

え、何でそんな顔真っ赤にしてネグリジェ姿で桂馬が入浴してる所に入って来るんスか・・・

「わ、私・・・桂木さんを愛してしまったみたいです!!」

ちょ、いきなり何を言い出すんだ、この女神は!?

要約するとこんな感じ
①照れ屋の天理の代わりに、桂馬とよく話していたディアナさん
②男性免疫の無いディアナさん、無自覚な桂馬に落とされる
③自分も桂馬の事が好きなせいで、天理に罪悪感が出来て翼が生えない
④だから私がこれ以上好きになる前に、天理と愛し合え!!


いやいや、何でこのタイミングなんだよ!!鬱アンド鬱展開真っ只中なんだぞ!?
おい、傷心の神にーさまを狙って襲う気なのかこの処女神(変態)はッ!!?
アカン、これ完全に雌の眼になってしまっとる!!ディアナさん、マジでヤる気だ!!
主人公をヒロインが慰める(意味深)のはギャルゲーでも鉄板!
つ、遂に少年誌の限界を超えて大人への階段を上ってしまうか・・・!?

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・・・何でスク水なんですかねぇ。
「風呂に入るなら裸かバスタオルにしろ!何だ、スクール水着って!!」by原作の桂馬

入れ替わった天理はあまりの恥ずかしさのあまりに気を失ってしまう。
天理ちゃん、このアングルだと完全に見えてしまってるよね・・・桂馬の。
そして顔を寄せただけで、叩きまくるディアナさん。
てか、ディアナの性格的に桂馬が天理の水着に手を掛けた瞬間に殺しにかかってきそう。
あぁもう、面倒くさいってレベルじゃねぇよ、この純潔神(笑)は!!

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「物事には順序があるんだよ!なのにどんどんノイズ足してきやがって・・・!まったく何・・・何やっててるんだよ。」

今の桂馬にそんな事をスルーして流せるほど、心に余裕が無い。
原作だとコメディな流れだったけど、アニメではそんな様子が無い・・・うん重い。
脳裏にフラッシュバックするちひろ。
精神的にもズタズタな状態の桂馬にこれ以上言葉が出て来ない。

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「私、桂馬くんの事好きだよ・・・。でも私が好きな桂馬くんは・・・ゲームしてる桂馬くんだよ。早くいつもの桂馬くんに戻って、笑ってゲームしてほしいんだ。」

天理自身の桂馬に対する本心。
落とし神でもなんでもないありのままの桂木桂馬が好きな天理。
やはり・・・家族を除けば、誰よりも桂馬の事を理解してくれるなんだよなぁ。

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「どいつもこいつも思い通りに動いてくれないな・・・でも、ありがとう」

根本的な解決にはなっていないが、これを聞いて確かに救われたのだろう。
天理を安心させようと、笑みの表情を見せる桂馬。

「あの・・・無理に笑わなくていいよ。」

しかしそんな作りの笑みも天理は気付いてしまう。
ホント、ええ子やで天理ちゃんは・・・
なおそんな天理の事をブスだの貶したり暴力振るうクズが居る模様



翌日。ディアナさんの暴走天理によって何とか立ち直った桂馬。

桂馬はバンドの部室の前に立っていた。
中には誰も居ない。まさか昨日の一件でバンドが出来なくなってしまったのか・・・。

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「に~さま~!!」

そこに現れたのはニコ動で相変わらず新キャラネタで弄られてるエルシィ。
かのんになりきって1週間、すっかりギョーカイ人ぶっている。

エルシィが持ってきた舞校祭のポスター、目を通す桂馬。
舞島学園の校章は、女神とそれを囲む6角形。ユピテルの姉妹と一致する。
何かに気付いたのか、桂馬は旧シアターへと向かう。
まぁ、うん・・・栞についてはカットだわな。先々週の連載でやっと回収され始めた伏線だし。

10年前と3ヶ月前に通った劇場の穴は何もなかったかの様に無くなっていた。
また同じく海浜公園の穴も塞がれていた。あの大きさの穴が自然に塞がる訳も無い。
桂馬が差したのは、舞島の沖合にある1本岩。

潜った先は、桂馬の予想通り洞窟になっていた。
その先にあったのは・・・

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ヴィンテージの基地・・・。
周りに卵のようにあるのは培養されている旧悪魔達。
2期のハクア編で出て来た成長した駆け魂よりもっとヤバい奴だ。
こいつ等が1匹でも暴走したら町が軽く吹っ飛ぶ。

「にーさま・・・これ・・・」
「エルシィ・・・逃げるぞ・・・!」

関わってはいけないものと察した桂馬、詮索を止めすぐさま撤収する。
幸い、中の悪魔たちに気付かれる事は無かった。

一方でその様子を眺めている2人の悪魔と人間が居た。

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「どうして結界を外した?」
「結界に引っ掛かって見つかるよりましじゃ。捕まってしまったらこっちも不利になる。」


倉川灯、桂馬の16番目の攻略対象だがその正体は悪魔リミュエル。
もう1人は桂馬の担任教師である二階堂。言わば作中のジョーカー的存在だ。
あっさりと一本岩の中に入れたのは、陰でこの2人の工作があったからだった。

てか、灯出すんかい。2話で出て来なかったから存在カットなのかと思ってた。
出すつもりだったにしても、もう少し1話で触れても良かったような・・・?

そんな2人の援護があった事を知らない桂馬とエルシィ。
あ、エルシィでもヴィンテージや古悪魔のこと知っているんだな

この場所で何が起きろうとしているのか・・・全てを掴むことはできない。
だが、1つだけ分かっている事がある。それは・・・

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「ボクには関係ない」

お、おう・・・せやな。
一見無責任にもとれるこの発言。
しかし、ただのゲーマー(人間)1人でヴィンテージをどうにかする事なんて出来ない。
自分がやれること、つまり対抗できる女神を復活させるだけに全神経を注ぐ。

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いよいよ始まる舞校祭。そして対峙する桂馬と歩美。
遂に女神篇、最後の攻略へと入る・・・

続く